旅の第一日目は路線バスに揺られながら終点宮之浦港で下車、暫く西へ５分程歩くと右手に坂があり、上り切ったところが私達の宿シーサイドホテルでした。
チェックイン後、スタッフから館内の説明を受け、東向きの海岸線の見える広い和室に荷物を置いて夕食をとりに一階のダイニングルームへ降りました。
三方がガラス張りで海と山が見渡せます。ホテルの海岸線はかってカルデラが噴火した際に発生した火砕流が花崗岩の上に薄く堆積し独特の形状を現しているところがありました。
19時頃だったと思いました、他の泊り客は既に夕食を済ませた様子で私達と僅か数人が大きなダイニングルームの客人です。
案内されたテーブルは三十人程が利用できるもので、出来れば窓際に空いている四人かけの幾つもあるテーブルの一つにして欲しかったのですが、友人は慎ましく着席しています。
ホテル側指定の席で我慢をしてセットされた種類豊富なお皿の料理から箸を運びます。
その前に、友人は特製カクテル、私は島の地酒・焼酎のオンザロックと水のチェイサーで先ず無事到着の乾杯。
この後次から次へと速いテンポで海の幸、海鮮料理が運ばれてきます。
サービス良く言葉使いは礼儀正しく料理も美味しいのですが、オランダのペースに慣れてしまった私は、もう少しゆっくりとさせてください、と喉から声が出そうになるのを近海トビウオの刺身と共に呑み込みました。
つづく
Ａ子
