在蘭邦人相談窓口のブログ

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日本のテレビで紹介された最新パフォーマンス「アナザーカインド・オブ・ブルー」

先日、ロッテルダムの近くの小さな劇場へ、Flirt with reality(直訳すると「現実と浮気」という意味)というパフォーマンスを観に行ってきました。

このパフォーマンス、今年7月に日本のテレビ「世界の果てまで行ってQ!」で、世界最新のパフォーマンスとして紹介されていたのですが、内容がとても新鮮で刺激的だったので、この目でフルで見てみたいと思い速攻チケットを購入。わくわくしながら行ってきました。

(写真4枚目がそれ)
www.ntv.co.jp


このパフォーマンスは、2014年にアメリカのテレビ番組「America's Got Talent」で決勝まで残ったそうで、YouTubeでも50万回以上再生されているそうです。
知らなかった。。。
(その時の動画↓)


感想。
今までに、見たことのないパフォーマンスでした。

モダンダンスと、テクノロジーが絶妙に組み合わされたパフォーマンスは、自由で個性的な発想から生まれたとてもオランダらしい現代アート、という印象でした。

例えば、たくさんのドローンと一体となってダンサーがダンスをしたり、プロジェクトマッピングにダンスの呼吸がぴったりあっていて、なんともいえない不思議な世界を作り出していました。最後は、インドの伝統的なドラムの生演奏に合わせて、これまた不思議なダンスが繰り広げられていました。


言葉ではちょっと説明しきれません。

新しくてクリエイティブな世界を見てみたい、という方、ぜひどうぞ。1月まで数回オランダ国内で上演される予定です。

http://www.anotherkindofblue.nl/

I子

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ニシンに愛と誇り

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薄く塩の効いた生のハーリング(ニシン)は一年を通して食され、オランダ在住日本人にとってこんなありがたい食材はありません。

なかでも初物ハーリングは特別扱いです。ニュー・ハーリングと呼ばれ、シーズンは5月下旬から6月中旬くらいまでのわずか数週間。大西洋と太平洋のニシンは外見は似ても個々生態が異なるといわれますが、冬の間何も摂らず春になるとプランクトンやオキアミなどで栄養をつけるのだそうです。その若魚の漁が始まるのはちょうど脂の乗った頃となると、当事者(!)ニシン群にとってはたまったものではありませんね。

水揚げされると、少なくとも丸1日(24時間)はマイナス45度(以下)で冷凍され寄生虫などの処理が行われて、それから塩マリネ、とだいたいこのような段取りです。塩質や量、漬ける時間(1日〜5日位)で出来栄えは変わっていきます。
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新聞は、今年のベストニュー・ハーリングとして栄光に輝いた魚屋の名前を報道します。オランダ人がいかにこの魚にこだわるかは生のニシン(塩で処理されたとはいえ)を食して600年以上の歴史を持つからこそ。毎年の慣行行事でニュー・ハーリングのひと樽が皇室に献上されるのも、ほのぼのと心温まるお国柄といえましょう。
夏以降秋も冬も美味しいハーリングが楽しめるのは、冷凍で熟成のタイミングをコントロールできるからだとか。


18世紀までデンマーク王国領であったスウェーデンのスカニアは、1200年頃にはニシンのトレードで名を馳せ、スカニア・マーケットと呼ばれていました。高価な肉と比べ安価で庶民の食べ物だったニシンを西ヨーロッパに出荷するだけでなくそれに付随した商売で2世紀半ほども賑わったところです。
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一艘の船には漁師や職人たちを併せて20名も、デッキでは水揚げしたばかりのニシンがさばかれ塩で処理される。ナイフを片手にニシンのはらわたを取り除く職人たちの見事な手際や、馳走にありつこうと騒がしく旋回する数多の海鳥たちの光景。ところが、しばしば悲劇が起きたといわれるそれは、ニシン樽に、魚の代わりに石をいれごまかす者がいたこと。罪に問われれば不名誉、それだけでは済みませんでした。なんと即、それも極刑に処されたというのですからひどいものです。

では、それにもかかわら不埒を働くものが絶えなかった(?)のはなぜか。働けど働けど、虐げられても声をあげられなかった人々(男女)がいたということです。ニシンにまつわる労働条件の悲劇とは、思えばあい変わらず今日に似て、人間の歴史が変わっていないことに気づかされます。
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ニシンは塩で加工すれば1年くらい保存が可能で内陸に運ぶにはもってこいの商品でタンパク源として世界の必需食であった。今日の私たちには、数週間、数ヶ月も塩漬けされたニシンは到底口にできたものでなく、水と牛乳を混ぜたパップにつけてもどうにもこうにもまずくって、というのは勝手。昔の人々はそれを食していたのでしょう。

その塩ですが、当時よく知られていたのがドイツ北部、ハンブルグの南東にあるハンザ都市、リューネブルグ。岩塩の採掘で潤ったこの街がヨーロッパの「塩の道」の出発点といわれます。リューネブルグからリューベックに運ばれた塩は各国へ輸出されていきました。

オランダのニシンについて、冒頭に記したようなニュー・ハーリングへの愛着と誇りの源は、次のような歴史の一端を心に留めている人たちがいるからかもしれません。

ニシンの捕獲は当国1000年(以上)の歴史を持つといわれ、タラと並んで重要な資源でした。1300年代、スコットランドの東岸で領域争いを繰り返しながら素朴な小舟を駆ってニシン漁に明け暮れたオランダ人。大量に使える塩など持たなかった彼らのこと。売れぬ魚は保存できず不便の連続でした。しかしここで登場した人物がおりました。1380年頃のことといわれます。はらわたは捨てても膵臓を残すとマリネのプロセスでクリーミーな旨味をだす事に目をつけたのは、ゼーランド州はビエルフリート生まれのW・ブーケルスゾーンという一介の漁師。彼こそが膵臓から出される酵素でニシンが熟成することの発見者、と近年(2005年位?)までこのように言い伝えられてきた。ところが、スカンジナヴィアなどでもすでにこの方法は知られていたと判明。残念ながら、ここにおいてブーケルスゾーンはこのニシン大革命に寄与した唯一の者でなくなってしまった。彼はただの漁師ではなく市の役職についていた者だった可能性もあるなどなど、これからのリサーチが期待されます。しかし心配は無用、ハーリングの象徴的地位は揺るぎません。

16世紀に入ると俗称「ニシン筒」、横に腹の張った帆掛け船が登場します。「ニシン筒」第1号はホールンで、最後の船は1841年のフラールディンゲンで造船され、ニシン専用船は19世紀に至るまで活躍しました。

彼らは沿岸にやってくる大群のニシンを待たず、ニシンの回遊ルートを追って恐れず北海に繰り出しました。

ニシン、1600年頃の拠点はエンクハウゼン(三尾のニシンがこの都市の紋章)から始まりのちアムステルダムに移行。ニシンの骨で建設されたのがアムステルダムの街だとジョークが残っているそうな。それほどニシンにがむしゃらな血道をあげたのがオランダ人。それで、彼らはヨーロッパのニシン漁を独占して国民に多くの職をもたらしました。国家経済に大きく寄与してきたのがあの小魚ニシンとは、こだわりと誇りを覚える彼らの心境はなんとなくわかる気がします。

「他にも美味い魚はあるがポピュラーな魚といえばやっぱりニシンだよ」。彼らに聞けばこんな返事が返ってくるでしょう。


2019年11月   高橋眞知子

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設立15周年記念講演第1回「今日のデジタル社会のメリット、デメリット、そのセキュリティ」12/1(日)

私たち在蘭邦人相談窓口は、今年で15周年を迎えます。

それを記念しまして、色々な分野の専門家をお呼びして講演会を開催いたします。

第1弾は、ITの専門家でいらっしゃる梅澤義信さんをお呼びします。

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