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屋久島のこと(8)周遊一日コース


島の旭蟹、屋久芋などの郷土料理に舌鼓を打ちながら話題は翌日の観光に移ります。


屋久島は九州最南端の佐多岬から南に約60kmの位置、住民1万4千人程の島です。


かって種子島との対抗意識から、人2万、鹿2万、サル2万で総人口6万人と答えるのが島人の口癖でした。


面積は淡路島より少し小さくその90%以上が山林です。九州最高峰の宮之浦岳に登るには、標高1300mの所にある縄文杉を見た後、更に4時間ほどの登山をしなければなりません。3時起床の日帰りは日程からして無理です。


友人が幸運にも全てを手配し、屋久島周遊一日コースを予約してくれています。晩餐後、翌日の集合場所をフロントデスクで聞いてみると、スタッフが観光バス会社へ電話、ホテルまで迎えに来てくれる手配が終了しました。 



ホテルに到着する途中の坂の入り口を少し行った所に右手に上がる小高い丘があります。上りきった奥にウィルソン株の模型が置かれており、到着の二日目に見に行きました。


古株のゆったりとした内部に入ると正面に神棚が祭ってあります。


思わず拍手に礼拝、手を合わせました。



実物は中から見上げると切り株口がハート型をしています。1914(大正3)年、調査で訪れたアメリカの植物学者アーネスト・ウィルソン博士が、土砂降りの雨宿りにと洞窟と間違えて入ったのが、良く見ると実は巨大な切り株でした。


切り口周囲13.8mのウィルソン株は、およそ300年前には推定樹高42m、樹齢2000年程の屋久杉が伐採されたもので、博士によってウィルソン株として世界に紹介されました。


株の根際には切り株更新で再生した樹齢300年の屋久杉(小杉)が3本育っています。


切り株更新とは伐採された切り株や根際に新しい世代の屋久杉が日照の恵みで育つ現象です。


また倒木の上に育つ現象を倒木更新と呼ぶそうです。

つづく


A子

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