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世界の富士山(5)  忍野八海(おしのはっかい)

北口本宮富士浅間神社から国道139号線を山中湖方面へ暫く進み、左手の細い道を入ると、世界文化遺産登録番号13~20番の忍野八海が見えてきます。



ところで、活火山・富士山の噴火ですが、これまでに3回ありました。



第一回は西暦800年〜802年の延暦噴火で、溶岩により山中湖と忍野(おしの)湖ができ、足柄路が砕石により塞がれたため箱根路がこの時に開かれました。



第二回噴火は864年~866年の貞観噴火で、「せのうみ」と呼ばれていた大きな湖に大量の溶岩が流れ込み西湖と精進湖に分れ、本栖湖にも少量が流れ込んで湖は小さくなりました。



この噴火で青木ヶ原溶岩(現在は樹海)、富岳風穴、鳴沢氷穴、最古蝙蝠穴などの大自然の稀なる景観が生まれました。



第三回目は1707年の宝永噴火で、この時の宝永東海地震49日後から2週間のあいだに爆発的な噴火が続いた事で有名です。



延暦噴火でできた忍野湖はその後に干上がり盆地となり、残った8つの池が現在の忍野八海です。



忍野八海には、富士山に積もった雪や雨が20年間以上も富士山域内で伏流し清冽な水となって湧き出ており、国の天然記念物に指定され全国名水百選に入っています。



見学の行程ではお土産屋の建物を通過します。そこで私は、山梨県の工芸品である甲州印伝のコイン入れを4個購入しました。



印伝とは印伝皮の略で、インドから伝わったと言われています。



鹿の皮をなめして色付けし漆でデザイン柄を施した柔らかい皮で、昔は馬具、武具、胴巻き、甲冑の一部、巾着、銭入れ、皮羽織、煙草入れなどにも使われていました。


この山梨県南東、富士北麓に位置する忍野村は、標高963m、人口9200人、3400世帯の小さな高原の村で、富士信仰の古跡霊場が8ヶ所あり、富士講道者の「禊」の場としての歴史と伝説が残っています。



村内には山中湖から流れ出る桂川とその支流に新名庄川があり湧水が豊富で水質もよく、米づくりのほかに高原にあった作物(野菜)が作られ、各地に配送されています。


富士山の噴火は、近辺の人々に恐ろしい災害をもたらしてきましたが、一方では、広くなだらかな地形と肥沃な土壌、豊富な地下水という多くの恵みを地域の人々に与えてきました。        



(つづく)A子



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