「一年の新鮮さは元旦にあり」！ えッ？ 「一年の計は元旦にあり」じゃなかったっけ？
フレッシュな気分で新年を迎えようと言う行事がオランダにもあります。
寒中水泳ならぬ新年の「寒中水浴び」がNieuwjaarsduik（ニューヤーズダウク）です。
オランダに住んで長いですが、一度、一目見たくて前日からScheveningen近辺のホテルに泊まりこんで観にいきました。
オランダでは、1960年から毎年80ヶ所以上もの水辺（海、運河、池など）で、このイベントが開催されます。
毎年最多参加者となるのは、ハーグのScheveningen海水浴場で今年の参加者数は、1万人。
オランダ全土では、89ヶ所で3万6,000人もの人が参加したそうです。
参加したい人は、登録料4ユーロを払って事前に参加登録をします。
この参加費を払うとイベントの主催企業：Unox からオレンジ色のUnox mutsと呼ばれる毛糸で編んだ帽子が配られ、
当日「寒中水浴び」をした人に熱々のErwtensoep(オランダのソラマメスープ)がご褒美に振舞われるそうです。
観ていて楽しかったのは、海に入っていくまでの活気のある雰囲気。
砂浜に集まった参加者の数に驚いていたら、見る見るうちに観覧者の数も増え、
前の方に陣取っていた私たちは、自分たちの後ろにいる群衆にびっくり。
砂浜には、イベント参加者を集めるため2ヶ所に巨大なテントが張ってあり、
水浴びスタート時間の12時が近くなるに連れて、テント内にいた人たちがどんどん外にでてきました。
スタートまでまだ時間があるので、水着の上にガウンやバスタオルをまとっている人たちがほとんど。
牛やフォーレンダムの民族衣装などで仮装をしている人も多くいました。お祭り気分です。
カウントダウンが始まった15分前ごろから、身体を外気温に慣れるために水着姿になっていく人が増えます。
浜辺に設置された野外ステージでは、参加者を励ます？アップテンポな音楽がお祭り気分を盛り上げ、
イベント関係者がカウントダウンをしながらステージでマイクを握って応援します。
「５、４、３、２、１、」の掛け声で、「わ〜〜〜」という声がしたかと思うと、
いっせいに参加者の大群が海に向かって吸い込まれていく様子は、目の前にひろがるパノラマそのもの。
観ているほうは、「寒そう！」とか「がんばれ〜」と応援。
「水浴び」をしてきた人は、やった〜とばかりポーズをとったり、我さきにまず服を着ることに専念する人などまちまち。
この風景をみていた娘は、「私も来年やってみたい〜〜！」と叫び、
家族は「ホンキなん〜〜？」と彼女の顔を覗き込んでいました。
我が家の元旦の楽しみがまたひとつ増えそうです。
Nieuwjaarsduik の様子は、You Tube でも楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=oMuXF83ltis
B子
