オランダに住んで、アムステルダム観光は幾度となくやってきましたが、今回、ご縁があって、ベテランガイドさんによるアムステルダム観光に、参加してきました。
朝9時にライクスミュージアムに集合。
ライクスミュージアムは、各フロアに、同じ時代の作品がまとめられているので、わかりやすく見学できます。
今日のツアー。通常は1時間のところを、この日は2時間かけて、オランダの4大アーティスト(レンブラント、フェルメール、フランス・ハルス、ヤン・ステーン)の作品を、丁寧に説明してもらいました。普段はメディアガイドで見学していますが、今回はガイドさんが丁寧に説明してくださるので、何度も見た作品でも、新しい発見がありました。
なんといっても外せないのは1600-1650年の作品が展示されている2階。
レンブラントの名画「夜景」は、現在修復作業が始まっているため、ガラス張りになっていて、機械も置いてあるので、見るタイミングによっては少し見にくいかもしれません。絵の枠が外されているのですが、ある意味、貴重な姿でした。
「夜景」は、この時代、盛んに描かれたグループ肖像画の1つですが、他の作品と違ってこの絵が素晴らしいのはなぜなのか?
・・・それは、光と影をうまく使い、絵に立体感と躍動感を持たせることができたから。
ちなみにこの絵は、その名の通り夜の様子を書いたものと言われてきましたが、実は昼間の作品だったことが分かったそうです。
こちらはフェルメールの「ミルクを注ぐ女」。ラピスラズリという高価な石を砕いて作るウルトラマリンブルーという青色を、ふんだんに使っているのが特徴的。お金持ちの妻を持つフェルメールならではの作風となっています。
確かに、フェルメールの周囲には、ほかの画家の似たような画風の絵が展示してあるのですが、このブルーが使われていないので、赤や茶色っぽい画風になっています。
余談ですが、こんなに有名な絵が、フェンスも警備の人もなく、普通に展示してあるのがオランダらしいです。
静物画も、この時期盛んに描かれた絵の1つです。
静物画は、ただの静物画としてみるだけではなく、そこに秘められたメッセージを読み取ると、実に奥深さがあります。
少し枯れ始めている果実の葉は、「人生もこのようにしてだんだんと熟していく」という意味が込められているそうです。
なるほど~。。。
デルフトの陶器、陶磁器のコーナーも見応えがあります。
チューリップバブルに沸いたオランダ、バブルのピーク時には球根1つで家が一軒買えるほどの値段になったそうです。
そんな高価な花・チューリップを家に飾るということは、超ステイタス。
1輪ずつ生けるような立派な花瓶が作られた理由も、わかります。
ちなみに、ライクスミュージアムはその建物も非常に立派です。
アムステルダム中央駅を設計した建築家が、ライクスミュージアムも設計したそうです。確かに似ています。
明治時代に建設されたそうですが、もともとミュージアムにするために建てられたそうです。
なので、大きな作品も回廊の向こうから眺められるような作りになっているのだそうです。
ステンドグラスには、さまざまな職業の人が描かれています。
普通ステンドグラスというと、教会にあり、キリストやマリア様が描かれていますが、オランダはプロテスタントが広まったこともあり、このミュージアムのデザインも、宗教的な絵ではなく、オランダは様々な仕事をする一般市民によって作られたということを表しているのだそうです。作品も、宗教画はほとんどありません。
他にも、ゴッホの作品もいくつかあり、しっかり説明していただきました。
朝一番で行ったので、空いていて見学しやすくてよかったです。
つづく(?)
I子
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