子どもの教育に適した国と高評価を受け、子供の教育のためにオランダへ移住する方々も多い昨今ですが、実際の現地オランダにおける子育ては、この数十年で大きく変化したようです。
こちらでは、オランダの子供を持つ両親に良く知られている情報メディア ”J/M Ouders”より、オランダ世代別子育てスタイルの'50年代から現在までの変化の様子をご紹介します。
1950年代: 権威主義と伝統
両親は服従と敬意に重点を置いた厳格で階層的。戦後の影響を強く受けている子育てスタイル。体罰や厳しい規律が常態化しており、子どもたちは自らの意見を反映する余地がほとんどなし。規則や義務を守ることが重視され、感情は抑制されることが多かった。
1960年代・1970年代: 寛容性の台頭
社会的、文化的に大きな変化が起こった時代で子育てスタイルにも影響。権威主義的なアプローチはより寛容なスタイルに取って代わる。親は子供の感情的なニーズにより注意を払い始め、自己表現と創造性の余地が増える。この時代は教育の自由が特徴。規則はそれほど厳しくなく、両親は権威主義者としてよりも友人として見られる。
1980年代: 権威と自由のバランス
親たちは1950年代の厳格さと1960 年代および1970年代の寛容さの間のバランスを模索。これにより、規律と構造を温かさと対応力とで組み合わせた、いわゆる権威ある子育てスタイルが台頭。両親はルールや境界線を設けるようになったが、同時に子供のニーズや感情にも敏感になる。
1990年代: 意識的な子育ての増加
この時代「意識的な子育て」が台頭し中心となった。親たちは協力的かつ敬意を持って子どもを育てるため、発達心理学や子育てに関する文献をより深く調べるようになる。子どもたちの個人差にさらに注意が払われ、その子どもに合わせた育成が行われた。
2000年代・2010 年代: テクノロジーとヘリコプターペアレンツ
デジタルテクノロジーの台頭によって子育てスタイルは再び変化。この年代の親たちは、気が散るデジタルと大量の情報に満ちた世界で子育てをするという課題に直面。これにより過度の保護、子供の生活に関与する傾向のある、いわゆる「ヘリコプターペアレント」が増加。
2020年代: ポジティブな子育て
この時代、子育てスタイルはますます多様化し柔軟化。親たちは自分の子育て方法が及ぼす影響をより認識。組織を提供することと自主性を促すこととの間のバランスを取るよう努める。現在では両親が罰するのではなく、前向きなコミュニケーションを通じて行動を指示しようとする積極的なしつけに重点が置かれることが多くなる。さらにメンタルヘルス、包括性、社会正義の認識などのテーマが教育においてますます重要な役割を果たしている。
P香
情報元:
www.jmouders.nl
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