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オランダ語を(2)


朝倉純孝氏・あさくら すみたか(1893-1978)の「Nederlandse Taal in vier Wekenーオランダ語四週間」東京・大学書林1936年発行。


朝倉氏は語学関係書、文学翻訳書を多数出版。「オランダ黄金時代史」が1980年に、「オランダ語辞典」も2014年に遺作出版。




著者のはしがきには、オランダ国の背景や日蘭国交の概略を記しオランダ語の大切さについて述べられています。


独立から黄金時代のオランダ東インド会社の設立へ、1945年のインドネシア独立宣言に至るまでの東インド地方の統治を語り、朝倉氏は次のように続けます。


「上述のような事情から、西洋に重要な地位を占めるオランダを対象として考える場合も、インドネシア文化に多くの影響を与えたオランダを対象として考える場合にも、オランダ語の研究は非常に必要と思える」。




日露戦争後日本から東南アジアへの経済進出が目覚ましくなりつつある時代です。


その波に乗って1909年にジャカルタ(当時のバタヴィア)に初めて日本領事館が開設されます。



朝倉氏が学び、氏の職場であった東京外国語学校外国語学部(現・東京外国語大学)は時代の最先端にあり英、仏、独、露、西、清、韓のほかにマレー語(現・インドネシア語)の授業が行われていた。そこへ時代の要求に応えた形で1912年にオランダ語の授業が開設されます。



オランダ語は植民地支配のもと現地に進出した商業、企業家にはマレー語と同様に欠かせない言語でした。



第1代目のオランダ語担当は同学校長の教授村上直次郎氏ですが、7年後の1919年、マレー語学科の第3回卒業生であった朝倉氏が講師として採用され1963年まで教鞭をとることになります。




この著書はまさに時世から発生したものです。習得者が最短の時間でいかにオランダ語を学び文化知識を養うか。現実的な目標に見合う教本制作に惜しみない努力が注がれたと想像できます。



本題である4週間のプログラムについては次回簡単にみることにします。



つづく


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