この連載は、私たち窓口のサポーターである高橋さんからご寄稿いただいた連載の第2回です。
高橋眞知子 アムステルダム 2017年1月
今は冬。ご存知ですかこの暗さ。朝8時でもまだ暗い。陽の光が恋しい季節です。
南教会を見て、おやと思わず寝ぼけ眼を大きく見開きました。ちょうど時計台のあたりに小さく明かりが灯っているではないですか。
そして人影がぽつり。見れば6時を少し回ったばかりです。
繰り返しいいますが今は寒く暗い冬です。こんな早朝から仕事しているのです。思わずジンとしました。まさか、これも老化現象でしょうか。
国を自分の手で作ったのは世界でオランダ人だけだというのはジョークのようですが、海の水をかき出して、海抜以下の地面(全国土の約4分の一が海抜以下)を自分たちの手で獲得したのです。
観光客が手放しで評価するあのドールハウスのような家に住んでいた(いる)強壮で強靭な人々。
自転車で転んだ時に駆けつけてくれる、だいじょうぶか、医者はいらないか、そらと言ってティッシュペーパーを自分の鞄から取り出してくれる。
これは自転車で転んで鼻血を出した時の自分の体験談です。
重い荷物を抱えていると気軽に手伝ってくれる。
日常のお互いの不便を気さくに分かち合うような根源的なところがあります。
小さな国ですからそれをしていかないと生きていけないのかもしれません。
彼らの持ち味の一つとしてよく取り上げらる寛容さについては、時代とともに変化が起きているような気もします。
なんでもやり放題にやらせ放題と混同されてはいまいか。
例えば子供のマナー教育に賛否両論あるのもこのあたりのことでしょう。我が国とは対照的に幼い頃から自己確立を目指して教育をします。
その反面、謝ることは簡単にはしません、というより謝罪については日本人とは全く異なる意識を持っています。謝ればなんでも許される世界でもないようです。
例えば我が国の大物(?)たちの謝罪シーンは、こちらでは理解しにくいものの一つでしょう。ここでは頭を下げ深く体を曲げて謝る習慣がありません。
テーブルの上にぴったりと頭つけてしまうと、どんな角度からみてもどこの誰かわからなくなってしまう。よくできていますね。私はそう思います。
一昔までは土下座していたのです。つまりこれは極めて便利な姿勢なのです。
同色同スタイルの頭髪にハゲがある・ないの違いこそあれ、揃って同じ色の背広とくれば、謝罪中の当人だけではなく視聴者側でさえも奇妙な錯覚に陥る。
誰だっていいのです、謝っているのだから。男性ばかりではない、たまに女性もいますね。
(つづく)
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