在蘭邦人相談窓口のブログ

オランダにある、日本人のための相談窓口。オランダ生活で分からないことがあればお気軽にご相談ください。相談無料。秘密厳守。

SUSHIフェスティバル@Amstelveen Centrum(今週末)

フェーンのセントラムで、Sushi Festival with Moshi Moshi Fairというイベントがあります。

7月27日 (土)11:00 - 19:30
7月28日 (日)11:00 - 18:00

寿司だけでなく、たこ焼き、焼き鳥、天ぷら、たい焼きなど。
入場料:無料


https://www.iamsterdam.com/en/see-and-do/whats-on/festivals/overview-culinary-festivals-and-events/moshi-moshi-fair--amstelveen

https://www.moshimoshifair.nl/evenementen/moshi-moshi-fair/

https://rtva.nl/2019/07/een-weekend-lang-sushi-festival-en-moshi-moshi-fair-op-stadsplein/

https://www.facebook.com/SushiAmsterdam/?eid=ARCoW4t8ylx38tKafLTtDo0dFE8wZrvTbVnTC2HDfzc8mZ5J82pe1VARKB1q_Qs-CMB-hNx9nVsSOl1a

https://www.amstelveenz.nl/nieuws/deze-zomer-internationaal-sushi-festival-in-amstelveen.html

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オランダにおけるワーク・ファミリー・バランス(2)

先回に続き、[オランダにおけるワーク・ファミリー・バランス]について研究を続けておられる日本研究グループの善積先生の研究成果で「はじめに」の全文です。

はじめに

近年、オランダのワーク・ファミリー・バランス政策は世界的に注目されている。

2017年のOECDのBetter Life Indexによると、その国のワーク・ライフ・バランスを査定する指標に、①食事・睡眠・余暇活動などに使った時間、②週50時間以上働く雇用者の割合が使われ、オランダはOECDの35の加盟国の中でワーク・ライフ・バランスの達成度でトップになっている(Cookies on Iamsterdam.com)(1)。

また、ヨーロッパ8ヶ国の企業で働く従業員を対象にした調査では、ワーク・ライフ・バランスに関する満足度のもっとも高い国はオランダである。北欧やアメリカなどではフルタイム就労が標準的な働き方とされているが、オランダでは、パートタイム就労も1つの標準的な働き方と見なされ、労働時間を選択する自由度を高めることで、ワーク・ライフ・バランスが実現されているのである。

日本でも、オランダに対する関心は高まっている。2012年にIMF(国際通貨基金)の専務理事であるクリスティーヌ・ラガルド氏が、日本に関するIMF報告を直接伝えたいとして来日し、日本がモデルとすべき国としてオランダを揚げる。その時、彼女が述べた概要は以下のとおりである。

日本は、世界にとって重要な経済大国であるが、多額の債務を抱え、そして近い将来、深刻な労働力不足に直面しようとしている。この問題に日本が対処するには、活用されていない女性の労働力を生かすことが不可欠である。日本女性は教育水準が高く、熱心に働くので、日本は外国の移民労働者に頼る方法でなくても十分に対処できる。働く女性が増えれば増えるほど、家計の収入が増え、消費も増える。消費が増えれば需要が生まれ、その結果、経済全体のパイが拡大し、日本経済はよくなる。日本では、一度仕事を辞めると再び働くのが難しいという硬直的な労働市場が、女性たちの働く妨げになっている。女性が働き続けるには家庭の事情に合わせてパートタイムにもフルタイムにも柔軟に働き方を変えられることが重要である。そして、パートタイムで働くことを希望する女性が多い日本にとって、モデルとすべき国はオランダである。

しかしオランダは かつてはヨーロッパで最も女性が活躍していない国の一つと言われていた。40年前は女性の労働参加率は約2割と現在の日本よりも低い数値であった。今では7割以上を占め、世界でもトップクラスに属する。その鍵はパートタイム労働である。ライフステージに合わせてパートタイムにもフルタイムにもなれる、柔軟な働き方が可能になっている。 オランダでは、1970年代後半から1980年代に大不況に陥入り、「オランダ病」という言葉がこの国を有名にした。その後15年をかけて、「オランダの奇跡」と表現される改革を行う。「オランダ病気」の見事な克服の第一歩は、政労使三者による「ワッセナーの合意」であった。その結果、高い経済成長率、失業率の低下、労使関係の安定、ワークシェアリングを成し遂げた。

オランダの現在の就労状況の特徴は、雇用就業者の中で占めるパートタイム就労者の多さである。OECDの統計によると、2016年の全就業者数に対するパートタ
イム就労者(週30時間未満)の割合は、オランダでは37.7%である(日本22.8%、ドイツ22.1%、スウェーデン13.8%)。さらに性別でパートタイム就労者比率をみると、女性は59.8%、男性18.7%で、オランダの特徴は女性だけでなく男性も多い点である(男性のパート就労率:日本11.9%、ドイツ9.1%、スウェーデン10.1%)。


 このようにオランダではパートタイム就業者が多く、オランダは「パートタイム経済」(Free-men, 1998)、「パートタイム社会」(権丈英子2006)として表現され、オランダ人自身もパートタイムの多さを自覚しており、自分たちを「パートタイムのフロントランナー」と捉えている。オランダでは、働き方を一人ひとりが選択できる途が開かれ、「フルタイム」から「パートタイム」に切り替えることは容易であり、その逆も可能である。オランダでは、「ワーク」と「ライフ」が拮抗し合い、どちらを取るか天秤にかける必要がない。一人ひとりが、多様な営みの組み合わせのあり方を選択できる。その選択は、ライフステージや家族の状況、周囲の人々のかかわりによって常に修正可能である。中谷文美氏は、「それがオタンダ流のワーク・ライフ・バランスの発想である」(中谷文美2015、207頁)と解説している。

日本では、2007年に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」および「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が策定され、育児休業制度をはじめ仕事と子育ての両立支援制度が整えられるが、制度と利用実態、理想と現実のギャップが拡がっている。実際には長時間労働を余儀なくされている父親は多く、仕事中心の生活を送り、父親の育児休業取得率は低いままである。また、出産・育児のために常勤職を断念する女性も少なくない。

 また、2018年6月には「働き方改革関連法」が可決・成立し、2019年4月から施行されることになっている。正社員と非正社員の待遇差の是正などが盛り込まれているが、時間外労働の上限が緩く、勤務間のインターバル時間の規定もなく、「高度プロフェッショナル制度」が適用される労働者には事実上の残業制限がなくなるなど、むしろ労働強化につながるとの批判の声も根強い。「女性の活用」「働き方改革」が声高に叫ばれながら、仕事と子育ての両立が困難で退職に追い込まれていく母親や長時間労働で帰宅が遅くなる父親が少なくない。

本稿では、日本においてどうすれば「仕事と家庭生活のバランス」を実現させることができるのかを考察する手がかりとして、オランダのワーク・ファミリー・バランス政策を論じる。 第1章では、オランダ社会の特徴としてある①合意形成システムと②多元主義の歴史的形成経過を解説する。 第2章では、オランダの労働法の変遷を概説し、柔軟な働き方が如何に制度的に導入されていったのかを紹介する。 第3章では、オランダの雇用の実情と課題を論じる。 第4章と第5章では、子育て支援制度を捉え、子育て中の家族において、オランダ流のワーク・ファミリー・バランスがどのように生成されているかを分析する。

つづく

A子

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